2010年 04月 10日

価値創出を念頭に置いた技術開発

下のエントリに引き続きですが、付加価値って何なんだろうな、と最近よく考えています。

例えば、付加価値の源泉が、財物の所有価値から使用価値に変わってきた、というのはここ10年以上ずっと言われ続けています。

まあ、厳密に学術的な定義はビジネススクールの先生にでも任せておけばいいかと思いますが、ザクっと言うと、ユーザーがその意義を認めてふさわしい対価を払ってくれるのが価値なんでしょう。と言うと、非常に循環論法的ではありますが。

そんなトートロジカルな定義を前提として考えた場合、「精細」「精密」「微細」といったキーワードはどれほど意味があるのでしょうか。

むしろ「効率」「低コスト」「信頼性」「安全性」といったことの方がはるかに重要で、それには最先端の技術よりも、多少枯れ気味ではあっても、プロセスが確立した信頼性の高い技術の方が重要で、あとはそれをいかに価値あるものとしてユーザーに提供していくか、ということに頭を使うべきではないかと思うのです。

必要以上に高度な技術を用いなくても、信頼性の高い低コストのプロセスでユーザーのニーズを満たせれば、その方が偉いという。

誤解されると困るのですが、別に技術開発の重要性を否定しているわけではありません。

ただ、研究者が研究所で生み出したばかりのものを、「これは技術的に素晴らしいから価値あるものなんだ!」とユーザーに押しつけようとしても、自分にとってどのような価値があるのか納得しなければ、ユーザーは受け入れてくれない、ということです。

技術者の言葉を市場の言葉に翻訳しながらユーザーに伝え、ユーザーの希望を的確に拾い集めながら技術者に還元していく。これがメーカーにいる文系社員の真骨頂なのだろうとは思いますが、なかなか理想は遠いですねぇ。。。
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by kcchicago | 2010-04-10 22:47 | 仕事 | Comments(0)


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