2010年 05月 18日
思考のフレームワークを他人に委ねてはいけない。 問題解決を図るに当たっては、その問題をどういう側面から捉えるかといったフレームワークの設定が重要で、逆に言えば、適切なフレームワークで問題を捉えることが出来れば、8割方は解決したも同然。 と思うのだけれども、色々悩み相談を聞いていると、実に多くの人が、問題設定のフレームワークを所与のものとして考えてしまっているように感じられてならない。 二者択一問題なんて、その典型なんじゃないだろうか?「あちらを立てれば、こちらが立たず。」とか「二兎を追うものは一途をも得ず。」とか、よく聞く言い回しではあるけれど、本当にその問題は二者択一でしか解決できないのか?本当に両立できないのか? 何となく、二者択一っぽく見えたり、そう考えるのが「普通」であったり、「世間の常識」であったりするから、安易に二者択一で考えてしまっているだけではないか。 そんな無意識のうちに与えられてしまったフレームワークなんてかなぐり捨てて、そもそも二者択一ではなく、両立させることこそが課題なんだと捉えて、その問題解決のために必死で知恵を絞ることの方が大事なんじゃないだろうか?そして、全く別の角度から問題を捉え直せば、あっさりと解決することもあるのではないだろうか? MBA留学してた頃は、周りにいた学生は日本人も含めてギラギラした人ばかりで、「問題があれば、解決すればいいじゃん?」、「ほしいものは全部、手に入れる」という人たちが多くて、ギラギラしてることがいいかどうかは置いとくとしても、最近あまりに「○○しなきゃいけないから、××は諦めないといけない。」とか下らないことで悩んでいる人が多いような気がする。 一見、相反する物事を、両立させるのは非常に困難な取組で、二者択一のフレームワークを所与として一方を諦めてしまう方が楽なのかもしれないけど、それは安易に過ぎやしないか? と、ここ数年ずっと思っていたのですが、今日はたまたま東レ経営研究所の佐々木常夫氏の講演を聴く機会があり、その意を強くしました。 佐々木氏が直面した家族と仕事の問題は、フレームワークを変えたからと言ってあっさりと解決するような問題ではなく、講演で触りを聴いただけでも戦慄を覚えるような凄まじい体験だったとは思いますが、それを見事に乗り越えている。 それに比べれば、二者択一で語られる多くの問題は、捉え方を変えれば解決できる両立可能なものが多いんじゃないだろうか? 無意識的に二者択一を所与とするのではなく、両立させるべく全力で取り組む。そういった努力をすることが、きっと大事なんだろう。
by kcchicago
| 2010-05-18 22:57
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