それからの日々

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2013年 06月 30日

そこに通りがかって良かったという話

つい先ほどのことなんですが、ちょっと用事があって徒歩5分の距離にあるコンビニに買い物に行ってきたのですよ。そして、その帰り道。

今、住んでいるところは都心に近いと言えば近いのですが、昔の宿場町の名残を感じる住宅街で、つい先日も地元のお祭りがあって、町ごとに神輿を出し合って町内を練り歩いたり、自分のようなマンション住民はともかくとして、戸建住民は皆が顔見知りなんじゃないかと思うような、昔ながらの住宅街なのです。

で、その路地をひょこひょこ歩いていたら、民家の前に佇んでいたおばあさん(推定年齢80歳くらい)から、急に声をかけられたのですよ。でね、話を聞いてみると「あたし、帰る場所が分からなくなっちゃったのよ」とのこと。

ほんとに近所のコンビニだったので、携帯も持ってきてなかったので、警察に連絡することもできないし、困ったなと思いながらも、そのおばあさんは足も辛そうだし、立っているのもしんどそうなので、そんなに長距離を移動してきたはずもなく、「住所はお分かりになりませんか?電話番号は?」と何度か聞いてみると、自分が立っていた前の家を指して、「ここのはずなんだけど、分かんなくなっちゃったのよ。誰もいないみたいだし。」と困った顔。

でも、見てみると明かりは付いているようなので、インターホンを押してみる、すると、応答があった!

事情を説明すると、「ああ!」という感じで、すぐに人が出てきた。おばあさんと同年輩のおじいさん。

で、「どうしちゃったのよ?こんな時間に外に出ちゃダメだよ」と優しく声をかけながら、おばあさんを中に入れて、めでたしめでたし。

というわけで、そこに通りがかって良かった、という話でした。

ただ、振り返ってみても、おばあさんは、少し混乱しているようではあったけど、別に認知症という感じでもなかったし、何だったのかなぁ?と。一つ思い当たる節としては、そのインターホン。「呼び鈴」ではなく、「インターホン」という言葉がふさわしい最新式の非常にお洒落なモデルで、自分ですら最初はどこがボタンでどこがマイクかよく分からない、デザイン優先のもの。もっと言うと、家全体がリフォームされて、外見が非常に綺麗になっていたのかな、と。

で、自分の家は間違いなくここのはずなのに、馴染みのない外観に、どこを押すのかすら分からないようなインターホン(多分、おばあさんには、それがインターホンであるということすら分かりづらかったのかも)で、外から声を上げても誰も出てきくれないし、自分の家は間違いなくここのはずなのに、自信がなくて、不安になって、それが「分からなくなっちゃったのよ」という言葉だったのかな、と。

冒頭に「昔ながらの住宅街」と書いたけど、典型的な木密で、自分が住み始めてからの半年だけでも、昔の家が取り壊されて、新築に立ち替わっている。昔から何十年もここに暮らして、かつての記憶が色濃い人ほど、住み慣れた街の急激な景色の変化に不安を覚えるのかなと、ふと思いました。あと、インターホンのような日常で使うもののデザインも、お洒落さだけではなく、どの世代の人から見ても使い方が直感的に分かるようなユニバーサルデザインとか、そういったものが大事なのかなぁ、と感じました。

取り止めもない話ですが。
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by kcchicago | 2013-06-30 22:30 | Days | Comments(0)


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