それからの日々

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2008年 01月 12日

「儲ける」ということ

「胸を張って儲けろ!」と言いたい。

あらん限りの大声で。


そもそも日本人は「お金を儲ける」ということに必要以上にためらいや罪悪感を抱きがちで、そこにライブドアやら村上ファンドやらの一連の騒動で、「お金を儲けることが悪いことですか?」とあんな人たちが言っちゃったもんだから、「お金儲けは良くない」という空気をマスコミがこぞって強化してしまった。


でも、改めて問おう。

お金を儲けることは悪いことなのか?

利潤を上げることは悪いことなのか?

本当に1円のお金を儲けることもなく、一切の利潤を上げることもなく、ただ身銭を切って自己犠牲によって物事を進めることだけが正しいのか?


そんなことはない。

本当に悪いのは、お金を儲けるために法律違反を犯したり、お金を儲けるために相手を騙したり、お金を儲けるために誰かを不幸に陥れたり、そういった手段だったはずだ。


だからこそ言いたい。

「胸を張って儲けろ!」と。誰にも後ろ指を指されることなく、適正な手段で、正しいやり方で。


例えば、ある活動をボランティアで行う団体と、ビジネスで行う団体があるとすれば、日本人の多くは前者を賞賛することだと思う。

だけれども、自分は違う。ボランティアとビジネスでは、ビジネスの方が力があると思うから。

その力とは、一言で言うと「持続可能性」。その一点に尽きる。

純粋に人の善意だけに頼った行為は、遅かれ早かれ限界が来る、いずれ力尽きる。たとえ一生を通じて純粋にその活動に身を捧げた人がいたとしても、その人が亡くなってしまえば終わりが来る。

一方で、ビジネスは持続可能である。その活動に携わることで収益を上げ、生活の糧を得ることが出来るなら、多くの人がその活動のために集まってくる。一生を通じてだってその活動を続けることもできる。ある人が亡くなっても代替わりし、後を継いで続けていくことができる。現実に百年、二百年以上の歴史を持つ企業は、この世にいくらでもある。


先ほどのエントリでも書いたが、ビジネスとは「社会の中で価値を生み出し、その価値を社会に認めてもらうことによって利潤を上げ、以って持続可能な営みとして続けられる活動」だと考える。

何故、企業が利潤を上げることが出来るのか?

それは社会がその企業の活動に価値を見出しているからだ。

何故、顧客は金を払ってくれるのか?

それは顧客が払う金銭以上の価値をその企業の提供する財やサービスに見出しているからだ。

かつて騒動を起したライブドアや村上ファンドの活動は、あれはビジネスでも何でもなく、ただの詐欺だ。

だから、自分がビジネスをやっている自信があるのであれば、胸を張って儲ければいい。


逆に、「儲からなくでもいいよ。」なんて言っている人間は、「社会に対して価値を生み出している」という自信や自覚に欠けるのではないか? 自分の活動が正しく価値を生み出しているという自信がないから、そんなことを言って評価されることから逃げているだけなのではないか? そう言い続けた結果、自分の活動が立ち行かなくなって、中途で止めることになってしまって、それで本望なのか?


本当に自分が生涯をかけて続けていきたい活動があるのなら、それを持続可能な活動とするために利潤を上げることは絶対に必要だ。そして、正しく価値を生み出すことができているなら、目の前の顧客には支払ってくれた金銭以上の価値を提供できているはずだし、社会に対しては自社があげた利潤以上の価値を提供できているはずだ。


だから儲けろ。胸を張って。
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by kcchicago | 2008-01-12 22:14 | 仕事 | Comments(2)
Commented by ヤンボー at 2008-01-13 14:57 x
そのとおりと思います。儲けるという字は、「信」+「者」なんですね。社会に価値を提供し、社会から信頼される者が、結果的に儲かるということだと思います。
ミシガン大学のCKプラハード(貧困層向けビジネスの第一人者で、コアコンピタンスの提唱者でもある)がMBAの授業で生徒に向かって言ったという言葉が印象的です~「私にとって利益とは空気のようなものだ。空気がなければ死んでしまう。でも君たちは空気を吸うためにわざわざこの大学に来ているわけではあるまい。そんな人は来る必要はない。空気を吸うこと以上のものを身につけるために来ているのではないかね。」~これは儲ける技術ばかりを身につけようとするMBA学生の姿勢に警鐘したコメントだそうです。
Commented by kcchicago at 2008-01-13 17:04
持続可能な営みとして社会に価値を提供し続けたいと本気で考えているなら、手段として「儲ける」というプロセスは避けて通れないはずなんですよね、本来。
シカゴGSBにも、「ビジネス・ポリシー」という授業がありますよ。「君達は何を志してビジネスを行うのか?まずは君達の夢を聞かせてくれ。」というハリー・デイビス教授の問いかけで始まる素晴らしい授業が。


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